十二支(じゅうにし)に動物の名前があてられているのはなぜですか

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 十二支(子(し)・丑(ちゅう)・寅(いん)・卯(ぼう)・辰(しん)・巳(し)・午(ご)・未(び)・申(しん)・酉(ゆう)・戌(じゅつ)・亥(がい)の総称)が、いつ頃できたのかは明らかではありませんが、すでに中国の殷(いん)の時代(紀元前十五世紀頃)には使われていたようです。十二支は、十二年ごとに一巡する年回りを示し、十干(じっかん)(甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)の総称)と組み合わせて、六十年で一巡する年あるいは六十日で一巡する日を表すほか、時刻や方角などを示すときにも用いられます。
 十二支には、動物の名前をあてて呼んでいますが、もともと「子」や「丑」などの字には、「ねずみ」や「うし」といった動物の意味はなく、植物の発生・繁茂(はんも)・成熟といった成長の過程を十二の段階に分けて名付けたものです。十二支に動物の名前があてられたのは、人々が覚えやすく、そして呼びやすいようにとの理由からといわれていますが、このことがのちにさまざまな迷信を生む原因ともなったようです。