古代の人は、さまざまな危険や災難から心身を守るために、石や骨、鏡や剣といった呪物(じゅぶつ)(霊威をもつ物)を、身近に携えていました。そうすることにより、神様のお力で心身を守れると信じられていたのです。のちにその呪物が時代とともに形を変えて、「お神札」や「お守り」となったのです。もちろん古代と現代とでは、その内容も信仰の形も違います。
お神札は、家内安全や火災、疫病(えきびょう)といった災厄からも私たちを守ってくれるもので、主に神棚にお祀(まつ)りしたり、門口や柱に貼ったりします。
お守りは、お神札を小型化したもので、木片や紙片に神社名が記されています。それをお守り袋に入れて、常に身につけておきます。 お守りには、肌守(はだまも)りを始めとして、厄除(やくよけ)や良縁、安産、交通安全、学業成就などを祈願した、さまざまな種類のお守りがあります。
これらのお神札やお守りは、神職(しんしょく)が神前にてお祓(はら)いと祈願を済ませたものを授与しておりますので、神霊の御分霊が宿ったものなのです。