遷御(せんぎょ)や還御に関わる開閉扉(かいへいひ)、身近な例としては地鎮祭(じちんさい)などに行われる降神(こうしん)や昇神(しょうしん)などに際し、神職が発する「オー」という声を「警蹕(けいひつ)」といいます。
警蹕の「警」には警戒するという意味があり、「蹕」には行く人を止めるという意味があります。つまり警蹕とは、天皇のお出ましや貴人の通行の際、人々が不敬の行為をしないようにと先払いが声をかけて注意をし、警戒するというのが本来の意味です。このことが神事においても取り上げられ、警蹕の間は神職も参列者も頭を下げて敬礼するようになりました。
警蹕の発声は、一般的に「オ」または「ヲ」の音を、長くのばすものとされています。