千木(ちぎ)と千木の間の棟の上に、棟に対して直角に並んだ数本の木のことを「鰹木」といいます。鰹木の語源については、文字どおり形そのものが鰹を干したものに似ているからともいわれていますが、他にも「葛緒木」あるいは「堅緒木」「勝男木」という書き方もされていて諸説あります。
本来は、棟の押さえを目的として用いられた、いわば一種の補強材だったようですが、現在の鰹木は、千木と同様に装飾的に用いられています。多くは、白木で造られていますが、両端に金や銅などの薄板で装飾を施したものも見られます。なお、使用される鰹木の本数は、二本から十本ぐらいまでで、神社によってそれぞれ違います。一般的に本数が奇数の場合は男神を祀(まつ)っていることを示し、偶数の場合は女神を祀っていることを示すといわれていますが異なる場合もあります。